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「小説家になろう」で『本好きの下克上』を読んだ

本好きの下克上』は、「小説家になろう」という有名な小説投稿サイトで2013年9月から今月12日まで、およそ3年半に渡って連載(?)されていた大長編ファンタジー小説です。

TOブックスにて、現時点で第3部の途中まで書籍化されており、コミックス、ドラマCDと他メディアへの展開も進んでいるようです。

今も「小説家になろう」で全編を楽しむことができるのですが、なんと570万字も有り、読了まで軽く一人月はかかりました。*1

それを最近1ヶ月ほどの期間で、休日を中心に多大な余暇時間を注ぎ込んで読破したので、大変疲れましたが、満足度は高かったです。

というわけで、ネタバレにならない程度に感想などを書いておこうと思います。

読み始めたきっかけ

小説家になろう」というWebサービスについては、ここ2年ぐらいでちょくちょくチラ見するようになった程度の利用具合でした。
100万字を越える長編の存在も知ってはいましたが、"沼"だなと思ったのと、他に読みたい本などがあったので、あまり本腰を入れて読んではなかったです。

そんな自分が読むきっかけになったのは、最近、自分の周りに「なろう愛読者」の方々がちらほら増えて、オススメされたことです。

つまらなかったら途中で止めていたでしょうが、無理して夜な夜な読むほどには面白かったです。

ちょっとだけ内容紹介

昨今流行りの「異世界転生」モノです。
私たちが住んでいる世界で死んでしまった人が、ファンタジーな世界に転生して、転生前の知識・記憶を活かして他の人にはできないようなことをする…というようなジャンルの小説です。

主人公の「本好き」という性格が、他のファンタジー小説と一線を画するポイントです。
転生前から周りが引くレベルの本好きだった主人公は、中世ヨーロッパぐらいの文明レベルの、識字率が低い世界に転生して、本が読めないどころか、文字を目にする機会も少ないという事実に絶望します。
そこから紙を作り、印刷技術を発明して、自分の図書館を作るために奮闘します。

「ないなら作ればいいじゃない」という主人公の言葉は、エンジニア心をくすぐられました(笑)

とっても長い作品ですが、全体で5部に分かれています。

どの辺が良かったか

箇条書きにすると下のようなところでしょうか:

  • ラノベらしい個性的なキャラクター群
  • 笑い有り、涙有り、予想もつかないストーリー展開
  • 緻密で一貫性のある世界設定

1つ目については、まあ、そんなに補足すべきこともないかと思います。
ラノベに限らずキャラが立ってる作品は面白いですよね。

2つ目については、笑いはキャラの個性から来るものが多いと思います。
涙については、感動的なシーンが随所にあるので、ぜひ読んで確かめてもらえればと思います。
トーリー展開については、割と予想だにしない流れで話が転換するので、「そんなのアリかよ」と思いつつ楽しめました。

3つ目の世界設定については、ファンタジーだとややもするとご都合主義的になっちゃうことがあるかと思うのですが(*2)、神々やら神話やら魔力の設定やら、割と首尾一貫した納得の行くものでした。
インターネットを検索してみるとWikiも有るようで、設定に関する情報もありそうです。*3

お楽しみポイント

やや分析的になるのですが、どの辺が面白要素なのかという考察めいた解釈を述べます。

主人公は転生後に幼女となっていますが、元の世界で人格が完成されていて、したたかでイイ性格しています。
そんな主人公が元の世界で得た知識を活かして大人たちを驚かせ、成り上がって行くところは、「チート要素 + 下克上感」が楽しめるポイントと言えるでしょう。

また、主人公は高熱に罹りやすいという奇病に冒されていますが、これが主人公の能力に関係しています。
物語の中盤以降では、それによる「無双感」もちょっと楽しめます。

その他思ったこと

第2部ぐらいまでは比較的地味な話だと思いましたが、第3部ぐらいからは魔法などビジュアルが活きそうな要素が増えてきました。
もし映像作品にするなら、その辺からスポットを当てると映えるかなあとかぼんやり想像しました。

結びに

だいぶお腹いっぱいな気分なので、しばらくこの規模の作品は読みたくない気持ちです。

脚注

*1:一人月は8時間 x 20営業日とすれば160時間ですが、ざっくり計算で120時間以上はかかったと思います。

*2:個人の意見です。

*3:ネタバレを恐れてWikiの中身はほとんど見ていません。